腸内環境を整える方法教えます!毎日の食事を変えずにできる!腸内環境が整う食材とは?

腸内環境を整える方法 腸内環境
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腸内環境とは

ヒトの腸内には細菌がおよそ1000種類、100兆個もいます。

腸内の細菌は良い影響を与える善玉菌と、悪い影響を与える悪玉菌、そのどちらでもない日和見菌と大きく三つのグループに分かれます。
腸内細菌は、互いに密接な関係をもち、複雑にバランスをとっています。

腸内細菌のバランス

腸内フローラとは

腸内の細菌は混ざった状態で散らばっています。その状態は、まるでお花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼びます。
腸内フローラは個人差があり、また一生を通じて一定のバランスを保つようになっていますが、生活習慣や食習慣を変えることで改善することができます。

腸内環境の状態をチェックする方法

腸内細菌がどのような状態なのかを知るための最も簡単な方法は、便を観察することです。

臨床分野と実験分野の両方で使われている便の状態を分類するためのツール「ブリストルスケール」を使って調べてみましょう。
便の硬さ、ニオイ、頻度の三つのポイントをチェックして今の状態を知ることができます。

ポイント1:便の硬さ

ブリストルスケールにおいて、1から2は便秘です。
3~5の状態が理想的であるとされ、6から7の状態であれば下痢です。

表面が滑らかなソーセージ状の便であれば、腸内環境は整った状態ですが、
もし1や2、はたまた6や7の状態であれば腸内環境を整えるために行動することが望ましいでしょう。

ポイント2:便のニオイ

便臭は悪玉菌の中のウェルシュ菌などが増えるほど強くなります。アンモニア臭や硫化水素のニオイが強いときには腸内環境を整える行動が必要です。
善玉菌が多く、腸内環境が整っていれば、便のニオイはそこまで強くなりません。

ポイント3:頻度

便通は週に三日以上、定期的に訪れていれば腸内環境は良好な状態です。
ただ、お通じはあっても「頑張らないと出ない」「残っている感じがする」そんな時には、腸内環境が悪化している途中かも。
硬さやニオイと総合的に判断してみましょう。

腸内環境を整えるための食事のポイント

善玉菌を含む食べ物を摂る

腸内環境を整えるためには、善玉菌を効果的に摂取することが不可欠です。善玉菌は腸内で健康な状態を維持し、免疫力を向上させる重要な働きを果たします。
善玉菌を増やして腸内環境を整えるためにおすすめの食べ物は以下の三つです。

ヨーグルト

ヨーグルトは乳酸菌を豊富に含み、善玉菌の一種であるラクトバシラスなどが腸内のバランスを整えます。低脂肪や無糖のヨーグルトを選ぶことで、余分な糖分や脂肪を摂取せずに善玉菌を取り入れることができます。
乳製品

ぬか漬け

ぬか漬けは発酵食品の一つで、野菜を乳酸発酵することによってできます。この発酵過程で豊富な乳酸菌が生成され、これがぬか漬けの栄養価を大いに向上させています。

ぬか漬けは原材料の野菜や塩分などが変化し、新しい栄養素を生成します。エネルギー代謝に必要なビタミンB群、体内の水分調整に必要なカリウムやマグネシウムなどそのまま生の野菜を食べるよりもたくさんの栄養が摂れます。

発酵食品

善玉菌を増やす成分を含むものを食べる

腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やす栄養素を意識的に摂取することが重要です。これらの栄養素は、善玉菌の増殖や活動を促進します。

食物繊維

食物繊維は腸内で発酵され、善玉菌のエサとなります。野菜、果物、穀物などの食物繊維をバランスよく摂ることで、腸内環境を整える手助けになります。

オリゴ糖

オリゴ糖は、善玉菌のエサとして機能します。具体的には、ビフィズス菌やラクトバシラス菌などの善玉菌がオリゴ糖を利用して増殖します。
他にも糖分の吸収を緩やかにして、食事後の急激な血糖値の上昇を抑制。インスリンの適切な働きをサポートします。

悪玉菌を増やす習慣をやめる

悪玉菌の増殖は腸内環境の乱れや健康問題を引き起こす可能性があります。そのため、悪玉菌を増やす食品を控え、その量を減らすことが大切です。

加工食品と砂糖

加工食品や砂糖は、悪玉菌の好物となりやすいです。腸内のバランスを崩し、悪玉菌の増殖を促進することもあります。なるべく手作りを意識して栄養バランスを保ちましょう。

コンビニ弁当

過剰な脂肪

過剰な脂肪摂取も悪玉菌の増殖を促進する可能性があります。特に飽和脂肪やトランス脂肪は腸内環境に悪影響を及ぼすことが知られています。

アマニ脂やチアシードオイルに含まれるオメガ3脂肪酸やオリーブオイルのオレイン酸、モノ不飽和脂肪酸を含むアボカドといった良質の脂質を適量摂れるように変えていきましょう。

脂質の高い食事

腸内環境を整えるメリット

免疫力アップ

健康な腸内環境は免疫機能の向上に繋がります。善玉菌の増殖を促進し、悪玉菌や有害な微生物の繁殖を抑制するため、免疫システムは効果的に機能し、感染症や炎症のリスクが低減します。

栄養の吸収率アップ

栄養素の吸収効率が向上します。これにより、食物から得られる栄養素を効果的に取り入れることができます。特に体の末端である肌や、爪に充分な栄養を届けられるので見た目にも生き生きと見えるでしょう。
また、良好な腸内環境は便通を改善し、便秘の緩和にも寄与します。

心身の健康が得られる

腸と脳は密接につながっており、腸内環境の乱れがストレスや不安に影響を与えることが知られています。整った腸内環境は、精神的な安定感やストレス耐性の向上に寄与します。

腸内環境を整える方法のまとめ

腸内環境の整備は健康な生活の基盤となり、全身の調和を促進します。食事やライフスタイルの改善によって腸内環境をサポートすることは、疾病予防や健康維持において重要なステップと言えます。

無理なく続けられる自分なりの腸内環境を整える方法を見つけて、今日から実践してみてはいかがでしょうか?

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット
参考:S. J. Lewis & K. W. Heaton. “Stool Form Scale as a Useful Guide to Intestinal Transit Time.” Scandinavian Journal of Gastroenterology. 1997; 32(9), 920-924

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