難消化性デキストリンとは
難消化性デキストリンは難しい名前で、なんだか怖いような気がしていませんか?難消化性デキストリンは、水溶性食物繊維です。
消費者庁や米国食品医薬品局に安全性の高い食品として認められているため、トクホ(特定保健用食品)や、機能性表示食品の関与成分としても使われています。
難消化性デキストリンの原材料
難消化性デキストリンはトウモロコシのでんぷんから作られた水溶性食物繊維です。
難消化性デキストリンの1gあたりのカロリーは、約1.1kcal。とても低いのが特徴です。
また、水に溶けるとほぼ無味無臭。摂取カロリーを気にせずに食物繊維と取りたい方におすすめです。
難消化性デキストリンの働き
難消化性デキストリンなどの水溶性食物繊維は、腸内で善玉菌のエサとなります。エサをもらった善玉菌は数を増やしたり活発に働けるようになります。
腸内環境を良い状態に保つことで、便通に関する悩みの解決や血糖値の急上昇を抑える働きなど多岐にわたり健康をサポートします。
食物繊維の必要性
食物繊維は、かつて「人の消化酵素では消化されない不要なもの」と認識されていました。ところが近年研究が進み、腸内環境の維持や、血糖値上昇の抑制といった働きにより必要なものへと認識が変化しています。
食物繊維摂取量は減少している
日本人の平均食物繊維摂取量は、1950年代には一人当たり一日20gを越えていましたが、穀類・いも類・豆類を食べる量の減少に伴い、徐々に食物繊維摂取量も減っています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、一日当たりの平均摂取量は14g前後と大幅に減少していることがわかります。
食物繊維は炭水化物?
食物繊維は炭水化物の中の一つです。
炭水化物の中で、体内で消化されてエネルギー源となるものを「糖質」。体内で消化されずにほとんどエネルギー源とならないものを「食物繊維」と呼びます。
さらにその食物繊維の中で、水に溶けやすく、腸内で不要物を吸着するものを「水溶性食物繊維」。水に溶けにくく、便のカサを増やすものを「不溶性食物繊維」と呼びます。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の違いは「不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の違いは?」で解説しています。
水溶性食物繊維の種類
水溶性食物繊維にはたくさんの種類があります。代表的な種類としてはこのようなものがあります。
・難消化性デキストリン(トウモロコシやじゃがいもに含まれる食物繊維)
・ペクチン(柑橘類やリンゴなどに含まれる食物繊維。加熱することでゲル化するのが特徴)
・アルギン酸(昆布やワカメといった海藻類などが持つ食物繊維)
・オリゴ糖(食物繊維中の糖のつながりが短いもの)
・イヌリン(チコリやゴボウ、玉ねぎに多く含まれる水溶性食物繊維)
食物繊維の必要量は?
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると一日の食物繊維の目標摂取量は18-69歳の男性が20g以上、女性が18g以上となっています。
それに対して、実際の平均摂取量は15.0gで、男性であれば5g、女性であれば3g程度が不足していることになります。
食物繊維の不足を補う食品は?
この不足する男性で5g、女性で3gを補うためには何をどのくらい食べたらよいのでしょうか?
仮に女性を例に挙げて考えてみましょう。
なかなか毎日とるとなると大変な量であると考えられます。そんな時に「少量」で、「簡単」に「効率良く」栄養補給ができるのが「食物繊維のサプリメント」です。
そして今注目されているのが「難消化性デキストリン」です。
食物繊維の不足を補う難消化性デキストリン
難消化性デキストリンは、見た目は白い細粒です。約5g程度(小さじ1程度)で不足している一日当たり3g程度の食物繊維を補給できます。セロリ1.5本食べるよりもタイパもコスパも良く、ラクチンです。
難消化性デキストリンは耐熱性、耐酸性に優れ、粘性や甘味はほぼなし。細粒を水に溶かすと無色透明になります。そのため料理や食品に入れても、その料理や食品の風味を損なうことがありません。
それゆえにサプリメントとして売られているだけでなく、特定保健用食品(トクホ)の飲料や機能性表示食品の関与成分となったり、さまざまな加工食品に使われています。
中でも特定保健用食品においては、2024年2月時点で総数1059商品のうち、難消化性デキストリンを関与成分として特定保健用食品は369商品、34.8%※を占めています。
※消費者庁「特定保健用食品許可(承認)品目一覧」よりササランド調べ
難消化性デキストリンは食品由来の食物繊維
難消化性デキストリンは、トウモロコシから作った天然由来の水溶性食物繊維です。
食事だけでは補いきれない栄養を効率よく摂取でき、その働きで私たちの心身の健康を守る心強い味方となってくれるでしょう。